音楽発見伝-別館[山下達郎ディスコグラフィー

[13th album] Ray Of Hope/山下達郎

Ray Of Hope/山下達郎[ Ray Of Hope/山下達郎]

□13thアルバム
□2011年8月10日発売

品番:WPCL-10966
価格:¥3,150(税込)


「やさしさ」と「癒し」に満ちたアルバムです。それは、3.11の震災の影響を音楽に携わる一人として否応なしに受けた結果ともいえるかもしれません。昨年発売が予定されていた「Woo Hoo」とは内容を変えざるをえない部分もあったと思われます。既発のシングル曲、シングル化はされていなくともなんらかのタイアップで耳にしたことのある曲がほとんど(まったくの新曲は3曲のみ)なのにこの統一感。アカペラのPreludeとPostludeを入れた効果もありますが、もちろんそれだけではこの統一感はだせないはず。達郎の目線の変化と、一人の人間としての成熟がおおきいと思いますし、その曲のすべてが、「人」と「その人生」についての歌だからかもしれません。

このアルバムについて考えた時、思い出したのが、加山雄三さんへのトリビュートとして録音された「ブーメラン・ベイビー」(アルバムCOZYに収録)のことでした。当時発売された加山雄三さんのトリビュート・アルバム(97年発売)に誘われた達郎が、そこには参加せず、自分のアルバムの中にそっと収録した曲です。それはリスペクトの表明の仕方が、他の人達とは違っていたということの表れだと思います。今回の震災でも、応援歌、復興支援ソングのような直接的なものではなく、音楽がもしなにかできる力を持っているとすれば、こういうことではないかということを、達郎はこのアルバムで示したかったのではないでしょうか。そんな感想を持ちました。ただ、震災のみでこのアルバムを語るのは片手落ちな気もしますが。16ビートの達郎らしい「NEVER GROW OLD」(決して古びないの意 達郎の音楽そのものと言えますね)。らしさでいえばR&Bテイスト全開の「街物語」。久々のファンク・チューン「俺の空」。ここでは、オートチューンが効果的に使われています。タイアップのついたバラード4曲も達郎ならではの世界で、聞き応え充分。しかしこのアルバムの核となっているのは、やはり「希望という名の光」と「MY MORNING PRAYER」。特に震災直後に全面的に書き直された「MY MORNING PRAYER」は、あまりにもその内容が、直接的すぎるという理由で、最初収録を躊躇ったほど(シークレット・トラックとして収録のアイディアもあったようです)の象徴的な作品。自分の音楽を聞いてくれる人に寄り添えるようにと制作されたアルバム、あなたの心にはどのように響いたのでしょうか。

達郎自身も「音楽にできることはごく限られている」と自身のインタヴューで答えておられますが、ただだからなにもしないのではなく、自分の信じる方法で、できることをやっていこうというしっかりとした決意のようなものをそこから感じました。11月から始まるツアーは7カ月にわたり全国38都市64公演。もちろん被災地の宮城、岩手、福島(一部延期になる公演もあり)も含まれています。このツアーで達郎が届けたいものをしっかりと受け止めたいですね。

AND THE LIFE GOES ON… そして達郎の音楽もまた…

   

-収録内容-
01 希望という名の光(Prelude)
02 NEVER GROW OLD
03 希望という名の光
04 街物語(NEW REMIX)
05 プロポーズ
06 僕らの夏の夢
07 俺の空
08 ずっと一緒さ
09 HAPPY GATHERING DAY
10 いのちの最後のひとしずく
11 MY MORNING PRAYER
12 愛してるって言えなくたって
13 バラ色の人生~ラヴィアンローズ~
14 希望という名の光(Postlude)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[12th album] SONORITE/山下達郎

SONORITE/山下達郎[ SONORITE/山下達郎]

□12thアルバム
□2005年9月14日発売

品番:WPCL-10229
価格:¥3059(税込)


01 MAIDAS TOUCH
70年代スイート・ソウル系。達郎らしい定番メニュー的な1曲。
02 KISSから始まるミステリー
いままでありそうでなかったラップ(RYO from ケツメイシ)とのコラボ。今回プロモーションでのメイン・プッシュ曲。Kink Kidsへの提供曲のセルフカバー。仕上がりはもちろん一味も二味も違ったものになってます。
03 FOREVER MINE
原作・映画(「東京タワー」)のイメージを大切にしながらも、さらに一歩踏み込んだ内容の詞が切ない。この曲が、東京タワーをバックに流れるものとばかり思いこんでいた私は、ちょっと肩透しを食いましたが、なかなか映像にマッチしていましたね。アビーロード・スタジオで録ったというストリングスが豪華です。
04 忘れないで
今回、いや達郎全レパートリーの中でもっとも異色なのがこの曲。50歳を越えたら歌いたかったというカンツォーネです。聞きこんでいけば、ちっともヘン(失礼!)ではありません。
05 風がくれたプロペラ
レゲエ・ビートを導入した、なかなかキャッチーなナンバーで、詞の内容とは対照的ですね。トロンボーン・ソロは向井滋春氏。
06 ラッキー・ガールに花束を
今回のアルバムで、一番達郎らしいと言えば、この曲。コーラスも含め、これが達郎なんだよなと妙に納得の1曲。
07 SECRET LOVER
はっきり言って、達郎に不倫の歌は似合わないと今も思っていますが、この詞はなかなか良いです。夫人のまりやさんも「私のお株を奪わないでよ」と褒めておられました。
08 フェニックス
オマケの2曲を除けば、アルバム中もっとも古い曲がこれ。すこし懐かく感じるのは気のせい…
09 LIGHTNING BOY
達郎初の五拍子の曲ということです。ライブでやるのは難しいなあと本人はおっしゃってましたが、ぜひともライブで聞いてみたい1曲です。割り切れないのは嫌いといいながら土岐英史さんが貫録のソロを聞かせます。
10 白いアンブレラ
達郎に関していえば、「雨」の曲にハズレはありません。柔らかな柔らかなホーン・アンサンブルが、とても心地良く、楽しい気分にさせてくれます。
11 太陽のえくぼ
いや~毎朝テレビから流れてましたね。シンプルゆえに一度聞いたら忘れない。そんな感じに仕上がってます。ウマイ!
12 2000トンの雨
映画(恋愛冩眞)の主題歌となって再注目。名曲(アルバム「Go Ahead!」収録)です。
13 星に願いを
ディズニー作品中、達郎がもっとも思い入れのあるという「ピノキオ」からの超有名曲。ゆったりとした歌唱の中に名曲が蘇ります。前曲(「2000トンの雨」)とこの曲は、ボーナス・トラックといったところでしょうか。

と発売当時に書いた曲目紹介のメモをひっぱりだしてきましたが、前作のところでいくら達郎でも7年振りは珍しいと書きましたが、またまた今回も7年振り。またしてもテクノロジーの進歩(?)が達郎を苦しめます。プロツールスによるレコーディングがそれ。基本的に繊細な音楽には向くけれど、ラウドなもには向かないという特性があるようで、音が薄くなっているように聞こえたりといったことが起こります。そしてそれを補うための編曲に、今回は本当に苦労したようです。まだまだプロツールスのレコーディングは過渡期とはいうものの、編曲の工夫と、試行錯誤の結果ある程度満足できるところまでもってこれたことでようやく発売となりました。曲目紹介にも書いたようにヴァラエティにとんだ曲想と、初ものの多い編曲が、今回のアルバムの聞きどころです。一つの発見は、達郎にとって一度自分でアレンジした曲はその曲の最終形で、もう一度アレンジをやり直すのは非常に難しい作業なんだな(「KISSからはじまるミステリー」のこと)ということ。ちょっと残念だったのは、カヴァーとして収録の予定があったローラ・ニーロの「AND WHEN I DIE」(ピアノ弾き語り)が、とんでしまったこと。今回から既発曲(シングル)の積み残しをなくし、基本的にすべてを収録するという方針の変更(「レアリティーズ」のような作品を今後は作らない)もありました。

-収録内容-
01 MAIDAS TOUCH
02 KISSからはじまるミステリー
03 FOREVER MINE
04 忘れないで
05 風がくれたプロペラ
06 ラッキー・ガールに花束を
07 SECRET LOVER
08 フェニックス
09 LIGHTNING BOY
10 白いアンブレラ
11 太陽のえくぼ
12 2000トンの雨
13 WHEN YOU WISH UPON A STAR ~星に願いを~

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[BEST album] RARITIES/山下達郎

COZY/山下達郎[ RARITIES/山下達郎]

□ベストアルバム
□2002年10月30日発売

品番:WPC2-10001
価格:¥3,059(税込)

『TREASURES』を表ベストとするならば、こちらは裏ベスト。
たとえ当初メーカー主導の企画アルバム(決算新譜)だったとしても、廃盤になったシングルのカップリング曲や、なんらかの事情でアルバム未収録曲になった曲をカタログとして残しておく(何時でも聞けるようにする)ために、このアルバムの必然性はあると思います。すべて制作された曲達は、最終的にアルバムに収録すべく作られるわけで、現に『SONORITE』以降は、第2の『RARITIES』を作らないためにもシングル曲をすべてアルバムに収録し、積み残しをつくらない方針に変更されているぐらいです。もちろん達郎に「捨て曲」などあるはずもなく、アルバムに収録された曲達と比べてなんの遜色もありません。個人的には好きな曲も多く『TREASURES』より、こちらに愛着があるくらい。もしかしたら、そんな風に思っている方も多いかもしれません。アメリカズ・カップのイメージ・ソングとしてつくられた爽快な「BLOW」、康珍化さんとの共作ながら達郎らしさ全開の「FIRST LUCK」というようにシングルのカップリング曲には隠れた名曲多し。Kinki Kidsに提供した「Happy Happy Greeting」や、鈴木雅之に提供した「MISTY MAUVE」といった曲のセルフ・カヴァーの雰囲気の違いも楽しいですし、弾き語りによる「いつか晴れた日に」、ギター・インストの「ヘロン」にも注目です。長い間不遇をかこってきた「スプリンクラー」は『TREASURES』とは別ヴァージョンで両方に収録されることになりました(納得!)。強調しておきたいのは、決してマニアのためだけのレア盤だという受取り方だけはしてほしくないということです。「裏」には「裏」ならではのキラキラ輝く曲がたくさんありますし、あなたにとって、もう一つの宝物(Treasures)になること間違いありません。

-収録内容-
01 BLOW
02 君の声に恋してる
03 LOVE GOES ON(その瞳は女神-Goddess-)
04 HAPPY HAPPY GREETING
05 MISTY MAUVE
06 TO WAIT FOR LOVE
07 好・き・好・きSWEET KISS!
08 潮騒(Live Version)
09 モーニング・シャイン
10 FIRST LUCK-初めての幸運(しあわせ)-
11 I DO
12 ヘロン(Guitar Instrumental)
13 JUVENILEのテーマ-瞳の中のRAINBOW-
14 スプリンクラー
15 いつか晴れた日に(Stand Alone Version)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[11th album] COZY/山下達郎

COZY/山下達郎[ COZY/山下達郎]

□11thアルバム
□1998年8月26日発売

品番:WPCV-7450
価格:¥3,059(税込)

『セブンイヤーズちょびっと。』アルバム発売時のコピーがこれでした。
このアルバムは、なんと前作(ARTISAN)から7年以上のブランクを以って発売されました。
当初96年に「Dreaming Boy」のタイトルで発売の予定もありましたが延期に。寡作な達郎とはいえ、これだけのインターバルを以って発売されるのは初めてのこと。スタジオの問題を含む、自身を取り巻くさまざまな環境の悪化がその原因とされていますが、アルバム発売の再始動にむけて、嬉しい出来事が起こります。それは達郎が手がけた Kinki Kidsのシングル「硝子の少年」が、200万枚!を超えるヒット。このとき使ったプラネット・キングダムというスタジオが当たりで、松本 隆との再会もありというように、すべてがうまく回りはじめます。こうして発売された「COZY」は、間があいてごめんなさいの気持ちからか、CD収録時間ぎりぎりに詰め込んだ「てんこもりアルバム」となっています。全15曲の圧倒的なヴォリュームは、アナログならほぼ2枚組(実際2枚組アナログ発売されました)に匹敵します。今回は、MOON移籍後拘り続けた全曲作詞を捨て、松本 隆に詞を依頼した曲が4曲(本当は5曲あったらしい)、加山雄三の曲が1曲(トリビュート曲)、メリサ・マンチェスターの作詞曲(デュエット曲)、アラン・オディ作詞曲がそれぞれ1曲、というように約半数の曲が自身の作詞曲ではないという内容。ここでの注目はやはり、「大滝さんがお休み中だし、頼めば書いてくれるかも」と依頼した松本 隆の4曲です。やはりホンモノの職業作家は違います。この詞は達郎くんには合わないと「歌入れ」のその場でさらさらと書きなおしたというエピソードも聞きましたが、達郎が自身では決して書くことができない、たたみかけるような文字数の多い「氷のマニュキュア」。この人でなければの「月の光」。達郎の本質をよく理解したうえで書いてるなあとほんと感心します。他にも達郎らしい「夏のコラージュ」「SOUTHBOUND #9」や、ちょっと異色な「セールスマンズ・ロンリネス」に、「いつか晴れた日に」「DREAMING GIRL」といった佳曲もあり、ほんといいだせばきりがなくなってしまうほどの充実の内容となっています。ぜひご自身の耳で確かめていただければと思います。あなたにとって「COZY」(いごこちのいい場所)なアルバムとなればいいのですが。ジャケットに使われたタツロー人形(4体)もかわいらしく印象的でした。

-収録内容-
01 氷のマニュキュア
02 ヘロン
03 FRAGILE
04 DONUT SONG
05 月の光
06 群青の炎-ULTRAMARINE FIRE-
07 BOOMERANG BABY
08 夏のコラージュ
09 LAI-LA-邂逅-
10 STAND IN THE LIGHT-愛の灯-
11 セールスマンズ・ロンリネス
12 SOUTHBOUND#9
13 DREAMING GIRL
14 いつか晴れた日に
15 MAGIC TOUCH

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[BEST Album]  TREASURES/山下達郎

[BEST Album]  TREASURES/山下達郎[BEST Album]  TREASURES/山下達郎

□BESTアルバム
□1995年11月13日発売

品番:WPCV-10028
価格:¥3,059(税込)

MOON移籍後のベストアルバム=シングル・コレクション。シングル以外で唯一収録されたのは「蒼氓」。オリジナルアルバムのところでもふれましたが、達郎にとって「蒼氓」は特別な曲でありMOON時代の代表曲とも言える曲。より多くの人に聞いてほしいという思いから収録されました。RCA/AIR時代のベスト(「GREATEST HITS OF TATSURO YAMASHITA」)もほぼシングル中心の選曲でしたが、あれこれ思い悩むより、その時代が要求したともいえるシングルにこそ、その時の自分が反映されているということかもしれませんし、このアルバムで初めて達郎にふれる方への配慮(わかりやすいとか、聞いたことがある)なのかもしれません。MOON移籍後の特徴は、すべての作詞を自らで行うことを目指し、よりシンガー・ソング・ライター的アプローチを深めていったことにあります。それは以前の開放的なサウンドから、より内省的な世界への変更を意味していました。このことで、離れていったファンもいたかもしれません。ここには、達郎が自身の気持ちに正直に、その時々のテクノロジーの変化に翻弄されながらも一生懸命に取り組んできた成果があります。このアルバムは、リスナーにとっても宝物(Treasure)なのはもちろん、達郎にとっての宝物なのかもしれません。

<<曲たちについて>>
「高気圧ガール」や「踊ろよ、フィッシュ」に見られるRCA/AIR時代の名残りとその微妙な変化。今では完全に定着した感のある「ゲット・バック・イン・ラブ」「エンドレス・ゲーム」といった達郎ならではのバラード。もちろん「クリスマス・イブ」は外せませんし、一人アカペラの「おやすみロージー」も収録。ヴァラエティにとんだ曲想がバランスよく配置されています。1曲目から最後におまけとして収録された「パレード」(大滝詠一によるニュー・リミックス)にいたるまで作詞・作曲共に達郎自身によるものばかり。こんなところにもシンガー・ソングライターとして過ごした12年間のこだわりを感じさせますね。

-収録内容-
01 高気圧ガール
02 スプリンクラー
03 ゲット・バック・イン・ラブ
04 風の回廊(コリドー)
05 アトムの子
06 エンドレス・ゲーム
07 踊ろよ、フィッシュ
08 ターナーの汽罐車
09 土曜日の恋人
10 ジャングル・スウィング
11 世界の果てまで
12 おやすみロージー
13 クリスマス・イブ
14 さよなら夏の日
15 蒼氓
16 パレード

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[企画  Season’s Greetialbum]ngs/山下達郎

Season’s Greetings/山下達郎[Season’s Greetings/山下達郎]

□企画アルバム
□1993年11月18日発売

品番:WPCV-10027
価格:¥2,957(税込)

おなじみ一人アカペラとフル・オーケストラをバックに達郎が、アメリカン・スタンダードやクリスマス・ソングを歌うという、純粋に達郎のヴォーカルを楽しむためのアルバムです。約半数の曲がクリスマス・ソングのためにクリスマス・アルバムと思われていることが多いですが、『ビッグ・ウェイブ』を「夏アルバム」とするなら、こちらは「冬アルバム」といったところでしょうか。当初は、全編アカペラの予定(オンスト番外編?)が、この際以前からやってみたかったフルオーケストラをバックにスタンダード歌うっていうのも一緒にしてみたらどうだろう。それならあの曲もこの曲もと、選曲の幅もどんどんひろがっていって、達郎の思い入れの強い曲が集まったアルバムになりました。夏に聞きたくなるのが『ビッグ・ウェイブ』なら、寒くなってくるこの季節どうしても引っ張り出してきてしまうのがコレ。白人が生み出したアメリカン・スタンダードというポピュラー・ミュージック、そして黒人が生み出したゴスペル・ドゥーワップというソウル・ミュージックが達郎の中でなんの違和感もなく成立(並立)していること、そしてそのどちらにも敬意と愛情を持っていることがよくわかります。また、その中に自身の「クリスマス・イブ」(英語ヴァージョン)がうまく溶け込んでいることにも注目ですね。クリスチャンであるミュージシャンにとってクリスマス・アルバムをつくるということは、特別な意味のあることだと聞いたことがあります。達郎はクリスチャンではないにしても、ここに収録された曲たちに対する思いの深さでは負けていません。その思いこそが、このアルバムをエヴァーグリーンな魅力をもった1枚にしている理由かもしれません。

-収録内容-
01 グルックの主題によるアカペラ
02 ベラ・ノッテ
03 ビー・マイ・ラブ
04 グローリア
05 煙が目にしみる
06 サイレント・ナイト
07 マイ・ギフト・トゥ・ユー
08 イッツ・オール・イン・ザ・ゲーム
09 ジャスト・ア・ロンリー・クリスマス
10 ハッピー・ホリディ
11 ブルー。クリスマス
12 ホワイト・クリスマス
13 クリスマス・イブ(イングリッシュ・ヴァージョン)
14 ハウ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス
15 神の獅子は今宵しも

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[10th album] ARTISAN/山下達郎

[ ARTISAN/山下達郎][ ARTISAN/山下達郎]

□10thアルバム
□1991年6月18日発売

品番:WPCV-10026
価格:¥2,957(税込)

このあたりから現在へと至るまで、アルバムのつくりに関しては、作家主義的というか、楽曲主義的なアプローチが続きます。いろいろなタイプの曲が、並列的に並べられてなおかつ1枚のアルバムとしてある種の統一感をもったつくりを目指すといえばいいのでしょうか。タイトル「ARTISAN」とは、職人の意味で、誰でも彼でもが自分のことを「ARTIST」と呼んで憚らない風潮に対する批判の意味もあるのかもしれません。ただこのアルチザンという呼び名は、本当に達郎に相応しい呼び名だと思います。音楽に誠意をもって対峙し、自らの良心(判断基準)に従い、楽曲の完璧さをどこまでも追求する。これを職人と呼ばずしてなにを職人と呼ぶのか・・・とだいぶ鼻息が荒くなってしまいましたが。

完璧とはいえないまでも「pocket music」の頃からくらべれば、デジタル・レコーディングも長足の進歩をみせはじめます。今回は、かなりの曲を生演奏でも録音したそうですが、仕上がりは同期の方が良かったという背景もあり、本物のドラムの入った曲は2曲のみ、4リズムの録音はわずか1曲だけとなりました。同期ものでしかできないクールなグルーブ感をもった「ターナーの機関車」や、1曲目の「アトムの子」(手塚治虫さんへのトリビュート曲)を聞いてもらえばその良さがよくお分かりにいただけると思います。こうしてみると、コンピューター・ミュージックへの移行の一番の利点は、楽曲や編曲の幅が広がったことかもしれません。先行シングルとなったバラード2曲「さよなら夏の日」「エンドレス・ゲーム」はタイアップもあり、ベストテンに近いヒット。このおかげで、わりとセールス的なプレッシャーを感じないで制作できたことも全体の仕上がりにプラスとしてはたらきました。「Tokyo’s A Lonely Town」(トレイドウィンズ)「Groovin’」(ラスカルズ)といったカヴァー曲も、このアルバムのいいアクセントになっています。このアルバムを一言でいうなら、楽曲主義+職人の意匠=「ARTISAN」ということでしょうか。印象的なジャケットは美術作家のアンドレ・ミリポルスキーの手になるもの。

-収録内容-
01 アトムの子
02 さよなら夏の日
03 ターナーの汽罐車-
04 片想い
05 Tokyo’s A Lonely Town
06 飛遊人~Human~
07 Splendor
08 Mighty Smile(魔法の微笑み)
09 “Queen Of Hype” Blues
10 Endless Game
11 Groovin’

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[LIVE album] JOY/山下達郎

GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASITA/山下達郎[ JOY /山下達郎]

□LIVE アルバム
□1989年作品(1989年 11 月1日発売) 

品番:WPCV-10024-5(WMJ(MOON))
価格:¥4,788(税込)

一度でも、達郎のライブを体験したことのある人ならよくご存じのことと思いますが、山下達郎のライブはすごい!んです。一人アカペラ(カラオケ使用)に弾き語りもあり、あの独特の「トーク(おしゃべり)」も楽しく常に3時間に及ぶライブは、本当にあっという間に過ぎていきます。アルバムのライブでの再現性なんて言葉があったとして、それを数値で表現するとすれば、達郎のライブは再現性95%以上(アベレージとして)あると思います。これを上回るのは多分パット・メセニーぐらいではないかと思います(あくまでも個人的な評価ですが)。ツアーに先立って執拗なくらいリハーサルを繰り返し練り上げられた上でステージにかけられる曲たちには、一分の隙もありません。もちろんアドリブで展開される部分もありますが、決して緩慢なソロまわしとか、だれてしまうといったことは一切ありません。だから演奏が失敗したといって、曲を途中でストップさせて、やり直すなんてことが、達郎のステージでは起こります。私も2度経験しました。もちろん歌詞を微妙に間違えたりということはもっと頻繁(失礼)にあるかもですし、その程度ならそのまま過ごされちゃうこともあるのでしょうが、今日来てもらったお客様に最高のものを見せたいとういう気持ちには凄みさえ感じます。このようなライブをアルバム(CD2枚組)にまとめあげたら「JOY」になりましたというわけ。さりげなく「ラスト・ステップ」でスタートして、お約束の「LET’S DANCE BABY」からの盛り上がり、そしてラストのアカペラ「おやすみロージー」まで怒涛の140分間ノン・ストップでお楽しみ下さい。もちろんベスト・テイクを収録していますので、曲ごとに収録場所や日時(なんとそこには10年間という隔たりがあります)は異なりますが、全体的なまとまり感も考慮されています。普通ライブ・アルバムなんていうと、コア・ファンのみが買うみたいな感覚があるかもしれませんが、達郎の場合はむしろこちらから聞いてもらった方がいいかも、ぐらいに思えます。ともかくライブ・パフォーマー達郎の凄さを実感できる一枚。出す出すと言いながらいまだ実現しない「JOY 2」を心待ちにしながら、今日もまたこのアルバムをCD棚から引っ張り出して聞いています。

-収録内容-
(CD-1)
01 ラスト・ステップ
02 SPARKLE
03 あまく危険な香り
04 RAINY DAY
05 プラスティック・ラブ
06 THE WAR SONG
07 蒼氓
08 LA LA MEANS I LOVE YOU
09 DANCER
10 LOVE SPACE
(CD-2)
01 introduction to “FUTARI”
02 ふたり
03 ドリーミング・ガール
04 GOD ONLY KNOWS
05 メリー・ゴー・ラウンド
06 LET’S DANCE BABY
07 LOVELAND, ISLAND
08 ゲット・バック・イン・ラブ
09 恋のブギ・ウギ・トレイン
10 DOWN TOWN
11 RIDE ON TIME
12 おやすみロージー

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[9th album] 僕の中の少年/山下達郎

[ 僕の中の少年/山下達郎][ 僕の中の少年/山下達郎]

□9thアルバム
□1988年10月19日発売

品番:WPCV-10023(WMJ(MOON))
価格:¥2,957(税込)

少年の日への決別をテーマにアルバム(コンセプト・アルバム)を作りたい。こういうアルバムを作るなら今しかないという焦燥感。自分の思いと、スタッフが求めるアルバムとのギャップ。そんな葛藤の中から産み落とされたアルバムです。今回もデジタル・レコーディングへの移行期ですが、前作(POCKET MUSIC)そしてまりやの「リクエスト」を通じてノウハウの蓄積も進みより暖かみの感じられる仕上がりになってきました。

達郎35歳。子供の誕生。こういったことが、このアルバムに大きな影響を与えていることは否定できないと思いますし、まさにこのことがこのコンセプト・アルバムへと達郎を踏み切らせる原動力だったのかもしれません。男には子供が生まれてはじめて大人になるというか、その責任感に気付く(「遅すぎるやろ!」という女性からの批判があると思いますが)というところがあります。タイトル曲には自分の中の少年性への訣別と、自分の中の一部分が確実に子供へと引き継がれている確信とが色濃くにじみ出ています。また本アルバムでもっとも重要な曲が、今回の震災(東日本大震災)で、図らずも注目を集めることとなった「蒼茫」です。この曲は、達郎が自分の思想信条を一番よく表現できたという自信作。この後のツアー(PERFOMANCE ’88-‘89)でも「本来こんなことをお願いしないのですが、自分の作った曲のなかでもこの曲は特別なので」とことわったうえで、ラララ・コーラスを観客に一緒に歌ってほしいという場面もあったぐらい。レコーディングでは桑田夫妻がコーラスで参加し、無垢な歌声を聞かせてくれています。今後達郎を語るときに絶対はずすことのできない1曲といえます。どうしても詞が書けなかった「寒い夏」は、達郎の表現したい世界をよく理解したうえで見事な詞を書いたまりやに脱帽。スタッフの求める開放的なサウンドをねらった「踊ろよフィッシュ」にはこの時期の葛藤がにじんでいます。そして、この曲はスタッフの思惑とは異なりヒットとはなりませんでした。むしろ達郎が主張した初のバラード・シングル「ゲット・バック・イン・ラブ」がベスト・テン・ヒット。さまざまな思惑をのせたアルバムはこうして完成しました。

-収録内容-
01 新(ネオ)・東京ラプソディー
02 ゲット・バック・イン・ラブ
03 The Girl In White
04 寒い夏
05 踊ろよ、フィッシュ
06 ルミネッセンス
07 マーマレイド・グッドバイ
08 蒼氓
09 僕の中の少年01 新(ネオ)・東京ラプソディー
02 ゲット・バック・イン・ラブ
03 The Girl In White
04 寒い夏
05 踊ろよ、フィッシュ
06 ルミネッセンス
07 マーマレイド・グッドバイ
08 蒼氓
09 僕の中の少年

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[8th album] POKET MUSIC/山下達郎

POKET MUSIC/山下達郎[POKET MUSIC/山下達郎]

□8thアルバム
□1986年4月23日発売

品番:WPCV-10022(WMJ)
価格:¥2,957(税込)

このアルバムからデジタル・レコーディングをスタートさせた達郎ですが、それはまさに格闘ともいえる作業となったようです。達郎はデジタル特有の冷たいサウンドではなく、デジタルでもアナログの時と同様の暖かみのあるサウンドを作りたいという発想からのスタートなのでその実現に苦労したようです。後のインタヴューで「ポケット・ミュージックをアナログで録音していれば、稀代の名盤になってたと思うんだよね。」とつぶやいておられましたが、私はこのアルバムの良さに、随分後になって気づきました。ひとつには、「MELODIES」のところでも書きましたが、「FOR YOU」の路線が継続されているという勘違いからくる物足りなさでもあったでしょうし、技術的なことはよく分りませんが、デジタル・レコーディングのせいであったのかもしれません。これほど最初に聞いた印象と、後になってからの印象の違うアルバムは他にありません。今では本当に愛着のある1枚となりましたが。
当時の人気TV番組「オレたちひょうきん族」にフィットするのではと自ら売り込みにいったという「土曜日の恋人」、アコースティック・ギターが醸し出す空気感が心地よい「ポケット・ミュージック」。いかにも達郎らしい「メロディ、君のために」、「風の回廊」といった曲のすばらしいこと。「THE WAR SONG」はタイトル・イメージからくるプロテスト・ソングではなく、自分の気持ちを素直に吐露した、深くより内省的な作品のはしりとなった重要曲。このように、すべての曲の粒が揃っているところがこのアルバムの魅力と言えると思います。

今後、どんなにレコーディングの方法が変わろうとも達郎のサウンドが冷たく聞こえることはないと思っています。それは技術的なことは抜きにして、達郎には暖かい声があり、それを上手く伝えるにはどうすればいいのかを本能的に持っておられるように感じるからです。このアルバムは、心の中のポケットにくしゃくしゃになっててもずっと残っていて、時々は引っ張り出してきて聞きたいそんな大切なアルバムです。

-収録内容-
01 土曜日の恋人
02 ポケット・ミュージック
03 MERMAID
04 十字路
05 メロディー、君のために
06 THE WAR SONG
07 シャンプー
08 ムーンライト
09 LADY BLUE
10 風の回廊(コリドー)

>>>Bonus Tracks<<<
11 MY BABY QUEEN

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[オリジナル・サウンド・トラック・アルバム] BIG WAVE/山下達郎

BIG WAVE/山下達郎[BIG WAVE/山下達郎]

□ オリジナル・サウンド・トラック・アルバム
□ 1984年作品(1984年6月20日発売)

品番:WPCV-10021
価格:¥2,957(税込)

「夏が来れば思い出す」ではないですが、夏が近づくと必ずCD棚から引っ張り出してくるのがコレ。達郎=夏なんて単純な捉え方をしているわけではないですが、「これから海に行くぞ!」っていう時に、気持ちをこれ以上引き立ててくれる1枚は他にありません。
映画を最近見直してみましたが、サーフィン映画とは名ばかりで、海とはなんの関係もないスポーツまで飛び出す代物で、映画としてはB級のそしりは免れないと思います。ただ、スクリーンに「Music by TATSURO YAMASITA」のクレジットを見れることだけが感動的です。ここはサントラ云々は、とっぱらって達郎の夏アルバムととらえていただくのが正解。

アルバムは、オリジナル(A.オディとの共作)とビーチ・ボーイズのカヴァーで構成されています。オリジナルではテーマ曲が、達郎から見たサーファーの孤独感がアラン・オディの英語詞に消化された名曲ですし、「JODY」(MELODIES収録)の英語ヴァージョンや、「YOUR EYES」と聞きどころ満載。ビーチ・ボーイズのカヴァーも達郎ならではの、凝りに凝ったコーラスとサウンドで本家を超える仕上がりに。もしかすると達郎のヴォーカルを味わうという意味ではこれが最適の1枚なのかも。アルバムのオビに「こんなの誰にも真似できない!!」って書かれてましたが、本当にそのとおり。達郎でしか生み出せない世界がここにもあります。まわりが騒ぐほどには、達郎自身は「夏」を意識してこなかったわけですが、ここへきて初めて「夏」を意識したうえで作られた作品なのかもしれません。ラストの「I Love You partI」が、過ぎゆく夏への惜別の思いを込めてこのアルバムを締めくくっています。

私事ですが、この仕事を初めて最初に自分で売った(売らせていただいた)アルバムがこの「BIG WAVE」で、当時の河原町店のウィンドウ一面にPOPを作成したり、映画館に即売のお願いに行ったりという、さまざまな想い出とともにある印象深い1枚です。

-収録内容-
01 THE THEMA FROM BIG WAVE (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
02 JODY (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
03 ONLY WITH YOU (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
04 MAGIC WAYS (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
05 YOUR EYES (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
06 I LOVE YOU PartII (ALAN O’DAY/TATS YAMASHITA)
07 GIRLS ON THE BEACH (BRIAN WILSON)
08 PLEASE LET ME WONDER (MIKE LOVE/BRIAN WILSON)
09 DARLIN’ (MIKE LOVE/BRIAN WILSON)
10 GUESS I’M DUMB (RUSS TIETLEMAN/BRIAN WILSON)
11 THIS COULD BE THE NIGHT (HARRY NILSSON)
12 I LOVE YOU PartI (TATS YAMASHITA)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[7th album] MELODIES/山下達郎

[ MELODIES /山下達郎][ MELODIES /山下達郎]

□7thアルバム
□1983年作品(1983年6月8日発売)

品番:WPCV-10020
価格:¥2,957(税込)


前作「FOR YOU」から17カ月振り、MOON移籍後初のアルバムです。大いなる期待を持ってこのアルバムを手にしたことを今でもはっきり覚えています。爽やかな1曲目「悲しみのJODY」続く「高気圧ガール」(ANA沖縄キャンペーンのタイアップ・シングル)と聞き進むうちに、もしかしたら「FOR YOU」超えたかもなんて、この時の私は脳天気にとらえていたわけで、達郎が深く静かに変わりつつあったことに、この時はまだ全然気づいていませんでした。そのヒントはそこかしこにあったというのに。それは1曲を除くすべての曲の作詞を手掛けるようになったこと。夏に発売されたアルバムのラストに「クリスマス・イブ」がひっそりと収録されていたこと。あれだけバンドのサウンドに拘ってきたのに、ほぼワンマン・レコーディングを行っている曲があることなどなど。

達郎にすれば、いつまでも「夏だ!海だ!タツローだ!」の世界観が続くわけもなく、自分自身に正直にありたい、ライブでの再現性よりも自分のイマジネーションを重視したい。つまりよりシンガーソングライター的なアプローチへの転換だっただけなんでしょうが・・・。単なる移籍後初アルバムというだけではなく達郎にとって大きな分岐点ともいえるアルバムでした。このことは、この後のアルバムを聞きすすんでいけば、ご理解いただけることと思います。

あれだけヒットし、クリスマスになれば街中に溢れかえる「クリスマス・イブ」が食傷気味となってしまったことは残念ですが、中間部分のアカペラによる「パッヘルベルのカノン」を含め曲の完成度はすばらしく名曲であることは間違いありません。それは、もちろん他の曲についてもいえることで、曲の良さ、詞の充実度、歌(ヴォーカル)のうまさ、コーラス、演奏、アレンジすべての面での完成度の高さは半端なく、まさに職人としての風格さえも漂いはじめました。多分本当に大切なものは、心に残るメロディなんだとつけられたなのではと思われる「MELODIES」というタイトル。 本当にらしいというか、つけるのならこれしかないといういいタイトルですね。一生の宝物的アルバムです。

-収録内容-
01 悲しみのJODY(She Was Crying)
02 高気圧ガール
03 飛翔(Night Fly)
04 GUESS I’M DUMB
05 ひととき
06 メリー・ゴー・ラウンド
07 BLUE MIDNIGHT
08 あしおと
09 黙想
10 クリスマス・イブ

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[BEST album] GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASITA/山下達郎

GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASITA/山下達郎[GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASITA]

□ベストアルバム
□1982年作品(1982年7月21日発売)

品番:BVCR-1541
価格:¥2,548(税込)

「GREATEST HITS!」ってそんなにヒット曲あったんかいな、なんて意地悪をいわないで、RCA/AIRイヤーズのシングル・コレクション(全12曲中7曲がシングル)みたいな感じでとらえてもらうのが正解。そういえばMOONのベスト盤「トレジャーズ」もシングル・コレクションでした。このアルバムが、発売された時点(82年)では、シングルのみだった「甘く危険な香り」、シングル・ヴァージョンの「RIDE ON TIME」などが目玉だったように記憶していますが、現在はリマスターされたオリジナル・アルバムのボーナス・トラックとして、しかるべきところに収録されています。こんな風に書くと、このベストの価値が下がったようにとられるかもしれませんが、決してそうではありません。ベストにはベストの役割があります。たとえば最近達郎のファンになったという方、MOON時代は馴染みがあるけどそれ以前のものはあんまり聞いたことがないという方、このアルバムでRCA/AIRイヤーズを一気に遡りましょう。ただし、これだけでRCA/AIRイヤーズのすべてを知ったと思ってもらっては困ります。ここには収録しきれない名曲がそれこそいっぱいあります。これを入口としてオリジナル・アルバムに手を伸ばしていただけるととても嬉しいです。そう、そこには長くて奥深い、しかし楽しいタツロー・マニアへの道が目の前に開けているんですから。

-収録内容-
01 LOVELAND, ISLAND (アルバム「FOR YOU」より)
02 愛を描いて-LET’S KISS THE SUN- (アルバム「MOONGLOW」より)
03 あまく危険香り (シングルのみ)
04 RIDE ON TIME (アルバム「RIDE ON TIME」収録とは別のシングル・ヴァージョン)
05 夏への扉 (アルバム「RIDE ON TIME」より)
06 FUNKY FLASHIN’ (アルバム「MOONGLOW」より)
07 WINDY LADY (アルバム「CIRCUS TOWN」より)
08 BOMBER (アルバム「GO AHEAD」より)
09 SOLID SLIDER (アルバム「SPACY」より)
10 LET’S DANCE BABY (アルバム「GO AHEAD!」より)
11 潮騒 (アルバム「GO AHEAD!」より)
12 YOUR EYES (アルバム「FOR YOU」より)

[Bonus Tracks]
13 LOVE SPACE (アルバム「SPACY」より)
14 SPARKLE (アルバム「FOR YOU」より)
15 9 MINITES OF TATSURO YAMASHITA (「FOR YOU」発売時のプロモ用)

“ 9 MINITES OF TATSURO YAMASHITA”とは
アルバム「FOR YOU」発売時(82年)プロモーション用に制作されたピクチャー・レコード(700枚のみのプレス)のB面に収録。代表的な13曲をBPM(テンポ)順に整理して切り貼りして作成された。ファンからCD化の要望の高かったものです。

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[6th album] FOR YOU/山下達郎

FOR YOU/山下達郎[FOR YOU]

□6thアルバム
□1982年作品(1982年 1月 21日発売)

品番:BVCR-17018
価格:¥2,400(税込)

「RIDE ON TIME」のシングルヒットによって、スタジオ費用を気にせずレコーディングが出来るようになった達郎が、このアルバムのために録音した曲はなんと27曲。ここにきてやっと自分自身の「音」を獲得できたと語るように、達郎ミュージックが圧倒的な迫力で展開されます。固定されたメンバーによる、よく練られたサウンド(アンサンブル)。達郎をよく理解してくれているエンジニアや充実したスタジオなど、すべての要素が有機的に組み合わさった会心の1枚となりました。一曲目の「SPARKLE」から全開、バラードの「FUTARI」、アップな「LOVELAND, ISLAND」をはさみながらラストの名曲「YOUR EYES」まで一分の隙もない仕上がりに。曲間に使われたアカペラの”interlude”は、小杉氏のアドバイスによるもので、トータルアルバムとしての完成度を高める効果を生み出しています。

「夏だ!」「海だ!」「タツローだ!」とはこの当時よく言われた言葉でしたが、当時のウォークマンの流行が、音楽を外へ連れ出すという風潮をつくりだし、それにちょうど沿った形の音楽だったこともこのアルバムの大ヒットに大きなプラスとなって作用しました。「時代が彼に追いついた」なんて言いかたもできるんでしょうが、この大ヒットに関して達郎自身は懐疑的だったのかもしれません。それは、後のMOON時代の諸作を聞けばだんだんと明らかになることですが・・・。そんなことはともかく、「FOR YOU」が完成度の高い、すばらしいコンテンポラリー・ポップ・アルバムであることに間違いはありません。印象的なジャケットのイラストは、鈴木英人。なんとジャケットに使われるのはこれが初めてのことでした。

この後達郎は、「GREATESTS HITS! OF TATSURO YAMASHITA」をRCA/AIRへの置き土産として独立、「MOON RECORDS」の立ち上げへと歩みを進めます。

-収録内容-
01.SPARKLE
02.MUSIC BOOK
03.INTERLUDE A Part I
04.MORNING GLORY
05.INTERLUDE A Part II
06.FUTARI
07.LOVELAND,ISLAND
08.INTERLUDE B Part I
09.LOVE TALKIN'
10.HEY REPORTER!
11.INTERLUDE B Part II
12.YOUR EYES

[Bonus Tracks]
13.あまく危険な香り
14.あまく危険な香り
(TV用インスト・ヴァージョン1 未発表)
15.あまく危険な香り
(TV用インスト・ヴァージョン2 未発表)
16.EVERY NIGHT(未発表)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[企画 album] ON THE STREET CORNER 1~3・0/山下達郎

ON THE STREET CORNER 1/山下達郎[ON THE STREET CORNER 1 ]

□ ア・カペラ・アルバム(企画アルバム) ON THE STREET CORNER 
□1980年作品(1980年12月5日発売)

品番:WPCV-10030

価格:¥2,625(税込)

このアルバムが発売された当時、ニューミュージック(時代を感じます)担当の先輩社員が入院(だったと思う)で休まれることになり、お休み中の在庫チェックを仰せつかった私は、毎週このアルバムがストック棚に2枚以上あるか調べてました。あの時、何度も何度も手に取ってながめておきながら「なぜあの時に買っておかなかったのか」と、後に何度も後悔するなどと思いもせずにです。その当時の私といえば、達郎好きとか言ってるくせに、オリジナル・アルバムちゃうし、アカペラなんてようわからんしと、その程度の認識しかなかったわけです。ほんま情けないかぎりですが…。

「RIDE ON TIME」ヒットのどさくさにまぎれ、こんなマニアックなアルバム出せるとすればこのタイミングしかないと限定盤(アナログ)で発売されました。今でこそ達郎の一人アカペラは有名ですが、この時点では、自身のアルバム「GO AHEAD!」の「Overture」や「MOONGLOW」の「夜の翼」といったごく一部に一人アカペラが収録されていたり、コンサートで一人多重録音のカラオケをバックに自分の好きなオールディーズナンバーを歌うコーナーがあった程度、一般的な認知度はまだまだでした。一緒にやってくれる友達もいないし(本人談)、しかたなく同じパートを一人で何度も何度も録音して積み重ねていく作業の繰り返しによって生まれたのが、この一人アカペラ=「オン・ザ・ストリート・コーナー」というわけです。’50年代から’60年代にかけての黒人ヴォーカル・グループのアカペラ・コーラス(無伴奏で自分達の声だけで歌う)、『ドゥー・ワップ』に対するありあまる愛情が、この七面倒くさい(最高50回のオーバーダビングの曲あり)作業を可能にしたと思われます。もともと大滝詠一氏のスタジオでの「お遊び」としてスタートした一人アカペラはここに大きく花開き1枚のアルバムへと結実することとなったわけですが、この後に「オンスト」がシリーズ化されるとは本人を含め誰も想像できなかったのではないでしょうか。

余談ですが、最初7万枚限定のはずだった「オンスト1」は、メーカーが後に追加プレスを行い10万枚がつくられたようです。返す返すもあの時買っとけばよかったなあ….。

「オンストの掟」のようなもの
(1) バイオリズムが狂うので1曲は必ず1日で仕上げねばならない。
(2) ツアー中の体が鳴っているときにつくらねばならない。
(3 )曲をなぞるのではなくそこには「批評性」がなければならない。
  選曲は自分の好きな曲が基本だが、コンサートでの必要性に鑑み多少のウケ狙いは許される
(4) 作り手も聞き手も楽しくなければならない。

収録曲
01 ユー・ビロング・トゥー・ミー
02 クローズ・ユア・アイズ 
03 スパニッシュ・ハーレム
04 アローン
05 モースト・オブ・オール
06 ジー <<Bonus Track>>
07 クローズ・ユア・アイズ <<Bonus Track>>
08 リメンバー・ミー・ベイビー
09 ブルー・ベルベット
10 ザ・ウインド
11 ドリップ・ドロップ
12 ザッツ・マイ・ディザイアー

ON THE STREET CORNER 1の覚書
ライブでのア・カペラコーナーの盛り上がり。そのために作った素材(カラオケ)も溜まってきたこと。自分の趣味性全開のこのアルバムを以前から出したかったが、「ライド・オン・タイム」のヒットが絶好の機会だと思われたこと。レコード会社の反対を押し切るかたちで発売したが、結果的に10万枚という実績が出たことは、その後の音楽活動を続けるうえで大きな励みになったようです。

ON THE STREET CORNER 1/山下達郎[ON THE STREET CORNER 2 ]

□ ア・カペラ・アルバム(企画アルバム) ON THE STREET CORNER 2
□1986年作品

品番:WPCV-10031

価格:¥2,625(税込)

収録曲
01 アマポーラ
02 恋の十戒
03 ソー・マッチ・イン・ラブ
04 メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ
05 マイ・メモリー・オブ・ユー
06 ヘヴィ・メイクス・ユー・ハッピー <<Bonus Track>>
07 ウィル・ユー・ラブ・ミー・トゥモロー <<Bonus Track>>
08 チャペル・オブ・ドリームス
09 誓い
10 瞳は君ゆえに
11 きよしこの夜
12 ホワイト・クリスマス

ON THE STREET CORNER 2の覚書
  選曲の幅をドゥーワップから少しひろげた第2弾! これは、コンサート・プログラムで新ネタが必要という必然性もありの、すこし受け狙いもありのということのようです。たとえば、「きよしこの夜」や「ホワイト・クリスマス」は「クリスマス・イブ」へとつながるコンサート上の演出として有効といったところを考えてもらえばおわかりいただけるかと思います。基本「オンスト」はコンサートありきの作品といえるかも。

ON THE STREET CORNER 1/山下達郎[ON THE STREET CORNER 3 ]

□ ア・カペラ・アルバム(企画アルバム) ON THE STREET CORNER 3
□1999年作品

品番:WPCV-10032

価格:¥2,625(税込)

収録曲
01 愛する君に
02 スタンド・バイ・ミー
03 グローリア
04 エンジェル
05 ドリーム・ガール
06 心には春がいっぱい
07 ドント・アスク・ミー・トゥー・ビー・ロンリー
08 ラブ・ユー・ソー
09 ラブ・TKO
10 恋は曲者
11 ヘブンリー・ファーザー
12 ラブ・キャン・ゴー・ザ・ディスタンス

ON THE STREET CORNER 3の覚書
 原点回帰の第3弾! ドゥーワップを中心にしながらも、コンテンポラリーな「ラブ・TKO」(ドラム・ループ使用)や、オリジナルの「ラブ・キャン・ゴー・ザ・ディスタンス」も収録。特に自作曲の収録は、オンストここに極まれりの印象が強い1作となりました。

[ON THE STREET CORNER 0 (非売品) ]

オンスト1~3(CD)を購入された方へプレゼントされた非売品の特典CDです。内容はカラオケ6曲とライブ3曲。

ON THE STREET CORNER 0 (非売品)
<<KARAOKE>>
01 YOU BELONG TO ME
02 BLUE VELVET
03 SO MUCH IN LOVE
04 CHAPEL OF DREAMS
05 STAND BY ME
06 ANGEL
<<LIVE>>
07 AMAPOLA
08 I LOVE YOU
09 LOVE CAN GO THE DISTANCE

[ON THE STREET CORNER 0 ANALOG (非売品) ]

オンスト1~3(アナログ)を購入された方へプレゼントされた非売品の特典(もちろんアナログ/12inch33回転)。しかもCDとは別内容。このへんが達郎ならではですね。内容は、ライブ3曲と未発表4曲で構成されています。特にファンにとってはコンサートが始まる前のあのわくわくドキドキ感が甦るオープニングに使用された3曲がたまらないのでは。

ON THE STREET CORNER 0 ANALOG (非売品)
SIDE A
<<LIVE>>
01 I ONLY HAVE EYES FOR YOU
02 SO MUCH IN LOVE
03 おやすみロージー
SIDE B
<<Unreleased>>
01 SHE’S GONE(Rehearsal Version)
02 THE OPENING FOR”PERFORMANCE 98-99”(FRAGILE)
03 THE OPENING FOR”PERFORMANCE 91-92”(飛遊人)
04 THE OPENING FOR”PERFORMANCE 84-85”

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[5th album] RIDE ON TIME/山下達郎

RIDE ON TIME/山下達郎[RIDE ON TIME]

□5thアルバム
□1980年作品(1980年 9月 21日発売)

品番:BVCR-17017
価格:¥2,400(税込)

この時期、達郎にとって大きな出会いがありました。それは、伊藤広規(b)と青山 純(ds)の二人との出会いです。これまでは、レコーディングはそれぞれの曲調に合わせた人選で行なっており、ライブではその時のメンバーによって演奏できる曲できない曲が存在するといった状況を作り出していました。それがこの二人ならどんな曲でもほぼ満足のいく演奏が出来たのです。ほぼ固定しつつあった椎名和夫(g)、灘波弘之(key)とで4人のメンバーが揃いました。これによってライブもレコーディングも同じメンバーですべて行える。これがどれほど達郎にとって嬉しい出来事だったかは想像に難くありません。もしこのメンバー達との出会いがなければ、自身のソロ活動はとっくの昔に終わっていたと本人も後日話されています。

そしてこのアルバムに関しては、もう一つエポック・メイキングな出来事がありました。それは達郎本人が出演!するTVCM(日立マクセル)のタイアップです。今となっては、想像すら出来ないことが起こったのです。サイパン・ロケで撮影されたそのCMを覚えておられるでしょうか? たしか海に浸かった達郎が、こちらをまっすぐに指さす映像に「RIDE ON TIME」が。「いい音しか残れない」のコピーだったように思います。いまいち不確かな記憶なので、細部は間違っているかも(間違っていたらすみません)ですが。’80年5月1日に発売されたこのシングルは、達郎の初ヒットとなります。

収録された曲は、「RIDE ON TIME」をはじめとして、「DAYDREAM」「MY SUGER BABE」「夏への扉」「RAINY DAY」など達郎のスタンダードといってもいい曲のオンパレードで、「RIDE ON TIME」は木村拓哉主演のTVドラマ「GOOD LUCK!」の主題歌となって2003年に再リリースなんてこともありました。「RIDE ON TIME」のヒットに続くアルバム、しかもこれだけの充実の内容だったにもかかわらず売上的にはいまひとつ。本当の意味でのブレイクにはまだもう1作待たなければなりませんでした。

-収録内容-
01.いつか
02.DAYDREAM
03.SILENT SCREAMER
04.RIDE ON TIME
(アルバム・ヴァージョン)
05.夏への扉
06.MY SUGAR BABE
07.RAINY DAY
08.雲のゆくえに
09.おやすみ

[Bonus Tracks]
10 RIDE ON TIME(シングル・ヴァージョン)
11 InterludeⅠ
12 InterludeⅡ
13 MY SUGER BABE(TV用インスト・ヴァージョン)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[4th album] MOONGLOW/山下達郎

MOONGLOW/山下達郎[MOONGLOW]

□4thアルバム
□1979年作品(1979年10月21日発売)

品番:BVCR-17016
価格:¥2,400(税込)

「BOMBER」のヒットが、あらゆる意味でプラスに働き始めた。大阪でのヒットを聞いて半信半疑で出かけた大阪サンケイホールは、達郎にとって一種のカルチャー・ショックだったようです。そしてこのツアーの成功が、全国ツアーへと発展。そしてここにきてアルバム制作は、ライブでの再現性を重視する方向へと大きく舵をきることになります。そしてそれを側面から助けるように、小杉理宇造氏はRCV内に新しいレーベル「AIR」を立ち上げます。これはより自由なアルバム制作が可能になるという重要な意味を持つものでした。

そんな中で制作された4枚目のアルバムは、AIRレーベルの第1作で、ライブでの再現性を考えた曲の詰まったアルバムとなります。シングル「愛を描いて-LET’S KISS THE SUN-」には初のCMタイアップ(JAL沖縄キャンペーン)が付き、これが達郎の本格的なプロモーションのはじまりです。なんとこれが2枚目のシングルで、今までノンプロモーションだったというのも驚きですが・・・。まちがいなく次へのステップに足をかけたそんな手ごたえのようなものをつかんだといえるのではないでしょうか。それは達郎自身の価値観をフィルターにしながらも、リスナーの期待する嗜好性へも配慮したアルバム創りと言い換えてもいいかもしれません。一人アカペラもほぼ完成型となった「夜の翼」、YMO全盛期の細野・高橋コンビによる「RAINY WALK」、「BOMBER」路線をよりポップにおし進めた「FUNKY FLUSHIN’」など聞きどころ満載です。またボーナストラックの「永遠のFULL MOON」は一切修正なしのライブ・ヴァージョンで、荒さはあるものの当時のライブの感じをダイレクトに知ることができる拾い物です。

蛇足ながら、このアルバムは年間を通じてロング・セラーとなり、80年のレコード大賞のアルバム賞を受賞しています。(当時アルバム賞は3枚選ばれており、他の2作はYMO「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」と長渕 剛「逆流」でした)

-収録内容-
01 夜の翼
02永遠のFULL MOON
03 RAINY WALK
04 STORM
05 FUNKY FLUSHIN’
06 HOT SHOT
07 TOUCH ME LIGHTLY
08 SUNSHINE-愛の金色-
09 YELLOW CAB
10 愛を描いて -LET’S KISS THE SUN-

[Bonus Tracks]
11 夜の翼(カラオケ)
12 永遠のFULL MOON(ライヴ・ヴァージョン)
13 FUNKY FLUSHIN’(別ヴァージョン)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる

[3rd album] GO AHEAD!/山下達郎

GO AHEAD!/山下達郎[GO AHEAD!]

□3rdアルバム
□1978年作品 (1978年 12月 20日発売)

品番:BVCR-17015
価格:¥2,400(税込)

このアルバムを最後に達郎は引退していたかもしれない。そして音楽プロデューサーか、作曲家、編曲家になっていたかも。「2000tの雨」のプレイバックを聞きながら、自分がソロでアルバムを出せるのもこれが最後と本当に覚悟をしたと達郎自身も回顧するぐらい、これまでの3作が、どれも思ったような数字(売上)をあげることができず切羽詰まった状況だった。

そんな状況のなか作られたのがこのアルバム。最後なら自分の好きなことをという気持ちと、やはりこれが最後かという精神的に辛い状況で思うように曲が書けず、人に提供した曲や、カヴァー曲を含む、バラバラな曲調の作品が誕生することになった。ところが、運命とはわからないもので、この中の一曲「BOMBER」が大阪のディスコで大ヒット。半信半疑で行った大阪のライブ(1979年5月大阪サンケイホール)で客の盛り上がりを見て・・・ここから達郎の快進撃がスタートするわけです。またこの作家志向のアルバム創りは、現在のアルバム制作の(特に「アルチザン」以降)原点ともなったのでした。

一人多重録音の「OVERTURE」(これが後のオンストへとつながる)、初のシングルとなった「LET’S DANCE BABY」(LIVEでの最長不倒曲となる)。大ヒットとなった「BOMBER」(シングル”LET’S DANCE BABY”のB面でしたが大阪ではこちらがA面として発売)、地味ながら名曲(ファンからの支持も高い)の「潮騒」、「2000トンの雨」と聞きこむほどにその良さが増していくアルバムです。当時酷評されたジャケットもそんなに悪くありません。

「東京もんにしかわからん世界=シティ・ミュージック」のはずが、それを一番に耳で、体で受けとめたのが大阪だった。日本に“大阪”があってほんまに(本当に)よかった。

-収録内容-
GO AHEAD! 1978
01 OVERTURE
02 LOVE CELEBRATION
03 LET’S DANCE BABY
04 MONDAY BLUE
05 ついておいで
06 BOMBER
07 潮騒
08 PAPER DOLL
09 THIS COULD BE THE NIGHT
10 2000トンの雨

[Bonus Tracks]
11 潮騒(英語ヴァージョン)
12 2000トンの雨 (カラオケ)
13 潮騒(カラオケ)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる

[LIVE album] IT'S A POPPIN' TIME/山下達郎

IT'S A POPPIN' TIME/山下達郎IT'S A POPPIN' TIME

□LIVE アルバム
□1978年作品 (1978年)

品番:BMG BVCR-18025-6(2枚組)
価格:¥3,200(税込)

  

自己名義のアルバムを2枚発売し、地味ながらそれなりの評価も得た。ただレコード会社の考える売上のレベルとは、随分とかけ離れた実績しか出せず。そんな中、苦肉の策として考えられたのが、ライブ盤の制作でした。選ばれた会場は、JAZZの聖地“PIT INN”(このビルの上にCBSソニー・スタジオがあり、ラインでつながってという利点もあり)。 また一流のミュージシャンの拘束も2日間、しかもホールよりライブハウスのほうが、ギャラが安く済む。これなら自分の考える理想のメンバーで、やりたかったライブができるという目算がたちました。そしていよいよ当日(1978年3月8日9日)を迎えます。

いきなり1曲目がスタジオ録音の新曲(当日は「LOVE SPACE」でスタート)というのも驚きますが、全2作のアルバムからは6曲のみ、新曲6曲(この時点での)に、カヴァーが4曲という選曲。ラストはライブ盤をつくるなら一人アカペラのドゥー・ワップ・ソングと決めていたという「MARIE」で締めくくられます。単なる今までの曲をライブでやりましたといったライブ盤ではなく、新作ともいえる内容を持ったアルバムになっています。達郎はこの頃からすでにお客様目線というか(サービス精神と言い換えてもいいかもしれません)、買ってくれる人のことをちゃんと頭にいれてアルバムを作っておられたように思います。口の悪い私の友人にいわせると「ほんま商売上手やなぁ」なんてことになるのかもしれませんが。2002年のリマスター盤には、漏れていた2曲「LOVE SPACE」(当日の1曲目)「YOU BETTER RUN」(ラスカルズのカヴァー)も収録され当日のプログラムは全曲収録されることになりました。当初から達郎の頭には、ダニー・ハサウェイのライブ盤(DONNY HATHAWAY/LIVE*)に近いもの、すなわちより演奏の部分を重視したものを作りたいという考えがあったようで、当時のJAZZ/FUSION界の手練(てだれ)によるインプロビゼーションもたっぷり収録。ここに「曲」(オリジナル曲/カヴァーのセンスを含め)良し「歌」良し「演奏」良しの三拍子揃ったライブ盤の名作がまた一枚誕生したというわけです。

ダニー・ハサウェイのLIVEとはこんなアルバムです。

Danny Hathaway / Live(1971)
名ライヴ盤として有名な本作のポイントは3つ。
(1) 観客との一体感
A面がハリウッド、トルバドール、B面がニューヨーク、ビターエンドでの収録。観客のガヤ声などから判断すると、どちらもちょうどピットインくらいの規模の会場では。程々の狭さのスペースでこそ生まれ得る、演者と受け手双方の共犯関係にも似たエネルギーの充満ぶりが大変に魅力的。尋常ならざる盛り上がりの観客の黒人/白人の比率が気になります。
(2) 選曲
自身の曲のみならず、同胞と言っていいマーヴィン・ゲイの当時のアンセム、さらにはキャロル・キングやジョン・レノンの曲までも当然のように自分の歌として歌う。この感覚の良さ。「ピンク・シャドウ」や「時よ」などの選曲にも影響ありか?
(3) ミュージシャンシップ
自身のエレクトリック・ピアノを、ギター×2、ベース、ドラムス、コンガがバック・アップ。上手さや巧さといった技量の問題の先にある旨さに溢れたバンド・アンサンブルがとにかく素晴らしく、70年代の日本のスタジオ・ミュージシャン達の間で、本作は教科書的な扱いだったと聞きます。
(コメント:北大路ビブレ店:橋口)

-収録内容-
Disc 1
01 SPACE CRUSH
02 雨の女王
03 ピンク・シャドウ
04 時よ
05 シルエット
06 WINDY LADY
07 素敵な午後は
08 PAPER DOLL
09 CANDY

Disc2
10 エスケイプ
11 HEY THERE LONELY GIRL
12 SOLID SLIDER
13 CIRCUS TOWN
14 MARIE

[Bonus Tracks]
15 LOVE SPACE
16 YOU BETTER RUN

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[2nd album] SPACY/山下達郎

スペイシー/山下達郎SPACY

□2ndアルバム
□1977年作品 (1977年 6月 25日発売)

品番:BMG BVCR-17014
価格:¥2,400(税込)

  

自分を取りまく環境自体は依然として厳しくとも、1stアルバムを完成させ、チャーリー・カレロの譜面からいろいろなものを吸収し、制作意欲は非常に高まっていた時期。日本でやるならこのメンツでなければという、達郎の思い込みからスタートした2ndです。そのメンバーというのが、村上”ポンタ”秀一(ds) 細野晴臣(b) 松木恒秀(g) 佐藤博(key)。過去に共演の経験のない組み合わせでもあり、偶然とはいえ、良い意味の緊張感を生み出すといった効果もありました。ただこの時期の常として、製作費の問題からすべてをこのメンバーというわけにはいかず、当時の仲間ともいえるメンバー、上原’ユカリ’裕(ds)田中章弘(b)坂本龍一(key)とのトラックや、弾き語り+ブラスといったのかなり変則的な編成の曲もあります。ご本人はいってみれば習作のようなものと謙遜されますが、なかなかどうしてブラスのアレンジ、演奏の充実ぶりを含め、完成度の高い聞き応えのある1枚となっています。後に「オン・ザ・ストリート・コーナー」へと結実する一人多重録音(始まりは大滝詠一氏のスタジオでの半分お遊びだったそうです)によるコーラスが「朝の様な夕暮れ」に収録されている点にも注目です。

「LOVE SPACE」や「SOLID SLIDER」といった派手な曲に目がいきがちですが、特にアナログのB面にあたる内省的な作品が、この時期の達郎の思いをストレートに表出しておりこのアルバムの聞きどころになっている。この時期ほとんど共作となっている吉田美奈子さんによる歌詞も、達郎に寄り添ったもので本当に相性のよさを感じさせるものです。RCA時代を振り返る時、どうしても「RIDE ON TIME」 「FOR YOU」といった作品を中心に語られることが多いように思いますが、もっともっと初期の作品に注目されるべきだと思っています。

-収録内容-
01 LOVE SPACE
02 翼に乗せて
03 素敵な午後は
04 CANDY
05 DANCER
06 アンブレラ
07 言えなかった言葉を
08 朝の様な夕暮れ
09 きぬずれ
10 SOLID SLIDER

[Bonus Tracks]
11 LOVE SPACE(カラオケ)
12 アンブレラ(別ヴァージョン)
13 SOLID SLIDER(ショート・ヴァージョン)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

[1st album]CIRCUS TOWN /山下達郎

CIRCUS TOWN /山下達郎[CIRCUS TOWN]

□1stアルバム 
□1976年作品 (1976年 12月 25日発売)

品番:BVCR-17013
価格:¥2,400(税込)

ソロ・デビュー作にしていきなり海外制作。これだけをとっても気合いの入り具合いがわかるというもんですが、この達郎の無理難題ともいえる申し出に手をあげたのが、若き日の小杉理宇造氏(当時RVCディレクター)。すべてをNY録音でするには、資金的に無理があり、半分はLA録音。当時のアナログ盤でいうところのA サイドがNY録音、BサイドがLA録音となっています。節約のLAサイドには、多少寄せ集め感もただよいますが、なんとか若い達郎の思いをかたちにしようという小杉氏の意気込みを感じます。

当時シュガー・ベイブを解散し、ソロ活動をスタートさせようとしていた達郎はまず自分がやろうとしている音楽、目指している音楽がこれでいいのか。今までやってきたことの良否も含め、自分の立脚点(立ち位置)をまず確認したいという思いがあったようです。そのために、第三者しかも一流のプロデューサーにアルバム制作を委ね、自分は曲書きと歌に専念してみたい。それがこの当時まだ一般的ではなかった海外録音を強行した理由で、それが結実したのが「サーカスタウン」というわけ。ここでぜひ注目しておきたいのは、Aサイドのプロデュース・編曲を担当したチャーリー・カレロ。このときの譜面を持ち帰ることを許された達郎にとってこの譜面こそが、この後の編曲の基礎であり、後の達郎に大きな影響をあたえることになりました。

そして完成したアルバムは「今の耳で聞いてみても、決して古さを感じさせない」ものとなりました。声こそ今とちがって若々しく、未完成(ここが本人的には一番気になるところかもしれません)ですが、サウンドに関しては見事な完成度で、書き下ろしが5曲(現地で書いた曲も1曲あり)、シュガー・ベイブ時代の曲が1曲、吉田美奈子さんのために書いた曲のセルフ・カヴァーが2曲という構成で、どの曲もとても良い感じに仕上がっています。
「すべてのアーティストは、その処女作へむけて成熟していく」といった言葉があったように思います。そしてそれは達郎にもあてはまるのではと考えています。ただし、個人的には、そのさらに先へと歩を進めておられるような気もしていますが・・・

達郎が目指したもの、それは「Japanese Popular Music」。もちろん現在私たちが使っているJ-POPという言葉とは一線を画するものです。日本語による、良質で、同時代的なポップ・ミュージック(ROCK/ BLUES/ SOUL /JAZZといった要素を包括する)だと言えるでしょう。そしてそれは、この1作目にして早くもそのすばらしい成果を私たちに示してくれています。日本のロック史を考える上でもことさら重要な1枚。

-収録内容-
CIRCUS TOWN  1976
++NY SIDE++
01 CIRCUS TOWN
02 WINDY LADY
03 MINNIE
04 永遠に
++LA SIDE++
05 LAST STEP
06 CITY WAY
07 迷い込んだ街と
08夏の陽

[Bonus Tracks]
09 CIRCUS TOWN(カラオケ)
10 WINDY LADY(カラオケ)

♯NY録音にはもう1曲未収録の「言えなかった言葉を」(アナログBOXのボーナス・トラックとしてのみ収録)があります。

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

Niagara TRIANGLE vol.1/ナイアガラ・トライアングル(伊藤銀次/山下達郎/大滝詠一)

Niagara TRIANGLE vol.1/ナイアガラ・トライアングル[Niagara TRIANGLE vol.1/ナイアガラ・トライアングル]

□Niagara TRIANGLE vol.1/GINJI ITOH/TATSURO YAMASITA/EIICHI OHTAKI
□ 1976年3月25日発売
品番:SRCL-5005
価格:¥2,100(税込)


このアルバムのお手本となったのは、「ティーンエイジ・トライアングル」(63年発売のアメリカン・ポップスの名コンピレーション・アルバム)ですが、こういった企画(3人がそれぞれの企画を持ち寄って1枚のアルバムに)というのは当時斬新で画期的なものでした。たとえ大滝氏があまり曲が書けないといった裏事情があったとしてもです。達郎が手がけたのは4曲。ソロデビューへ向けて準備を進めていた時期の記録で、シュガー・ベイブとソロをつなぐ橋渡し的な記録といった重要な意味合いもあります。そしてこのアルバムに一番積極的だったのは達郎のようで、お世話になった大滝氏への思いや福生での思い出なんかを残したかったみたいなところと、生来の真面目さもあるのかもしれません。

>>>曲について<<<
イントロのピアノ(坂本龍一)が印象的な『ドリーミング・ディ』は、このアルバムへの書き下ろし。大滝詠一氏との交流を通しての影響が反映された曲で、大滝氏に捧げた曲ともいえます。名曲『パレード』シュガー・ベイブといえばこの曲が浮かぶ人も多いと思いますが、実は1stアルバムには未収録だったんですね。もしシュガー・ベイブの2作目があったとしても収録されなかっただろうということで、このアルバムがあってよかった。『遅すぎた別れ』は、伊藤銀次との共作で、もともとはキング・トーンズのために用意した「語り」の曲。「語り」は伊藤銀次が担当。『フライング・キッド』山下達郎/吉田美奈子共作の記念すべき第1弾。ここで達郎は歌詞のすべてを歌っていないので、ぜひ歌詞カードを見ながら聞いて下さい。ボーナス・トラックとして収録された『幸せにさよなら』(シングル・バージョン)は、3人が交互に歌っています。

-収録内容-
01 ドリーミング・ディ(山下達郎)
02 パレード(山下達郎)
03 遅すぎた別れ(山下達郎)
04 日射病(伊藤銀次)
05 ココナッツ・ホリディ'76(伊藤銀次)
06 幸せにさよなら(伊藤銀次)
07 新無頼横町(伊藤銀次)
08 フライング・キッド(山下達郎)
09 FUSSA STRUT Part1(大滝詠一)
10 夜明け前の浜辺(大滝詠一)
11 ナイアガラ音頭(大滝詠一)
<<<Bonus Track>>>
12 幸せにさよなら(シングル・バージョン)
13 ドリーミング・ディ(シングル・バージョン)
14 ナイアガラ音頭(シングル・バージョン)
15 あなたが唄うナイアガラ音頭
16 ココナッツ・ホリディ3日目

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑

SONGS/SUGAR BABE

SONGS/SUGAR BABE[SONGS/SUGAR BABE]

□1975年4月25日発売
品番:SRCL-5003
価格:¥2,100(税込)


今回のコンサート(Performance 2011-2012)の最後の方のMCで「70過ぎてもにこにこ笑いながらシュガー・ベイブの曲なんか(ライブで)やれてたら最高だろうな」という言葉がありましたが、まさにここに収められた曲は、達郎の原点にして、決して色褪せることのない曲たちなんだろうなと思います。それは聞き手である私達にとっても同様で、この楽しさ明るさはかけがいのないものだといえます。またこのアルバムを避けてこの後のソロ・アルバムだけで達郎を語ることはできません。

『SONGS』はシュガー・ベイブが残した唯一のアルバムであり、大滝詠一氏が設立した「ナイアガラ・レコード」の第1回リリース作品でした。このアルバム制作時には、すでにデビューから約2年が過ぎ、アレンジなんかもかなりこなれた感じで、シュガー・ベイブの音楽性を含むすべてが記録されたアルバムとなっています。またこのアルバムの発売前後で、メンバー交代があり、第一次シュガー・ベイブ(オリジナル・メンバー)の記録という側面も持っています。ちなみにオリジナル・メンバーは山下達郎(vo,g他)、大貫妙子(vo,key)、村松邦男(vo.g)、鰐川己久男(b)、野口明彦(ds)。メンバーチェンジ後はベースに寺尾次郎、ドラムに上原 裕となりました。ただしその後紆余曲折をへてシュガー・ベイブは'76年初めに解散。引き金となったのは、上原 裕の脱退だったようですが、遂に2ndアルバムが発売されることはありませんでした。この後達郎は、「Niagara Triangle vol.1」を経てソロ・デビューをはたすことになります。

アマチュア時代の「Add Some Music To Your day」の選曲のセンス(これが大滝氏の耳にとまることに)や、他の人達とのロックへのアプローチの違い(よりポップス寄りというのでしょうか)は『SONGS』でより鮮明になっています。「ロック(ロックン・ロール)」への憧憬と知識(アメリカン・ロックやポップスの造詣)を達郎の中で消化し、自身の考える「ロック」を具現化しようとしたバンドがシュガー・ベイブだったように思います。当時異端とされなかなか受け入れられにくかったのは、巷ではフォーク全盛、ロックといえば泥臭いブルース・ロックが主流で、洗練されたサウンドや、男女のヴォーカルが軟派的に見られたりといった時代背景が大きく影響していたようです。しかしながら当時マイナスと見られていた部分こそがこのバンドの特色で、長い年月を経て絶大な人気と支持を得ることとなります。つまり達郎とター坊(大貫妙子)の男女がヴォーカルを取ること、ヴァラエティに富んだ曲想やコーラスへの拘り、編曲の工夫による演奏技術のカヴァーなどです。特にター坊の清廉な唄声と作詞・作曲能力は、その後の活躍を予感させるものがあり、シュガー・ベイブのもう一つの魅力となっています。後のミュージック・シーンへの影響(様々なカヴァーやオマージュに明らか)を含め「日本のロック」を語るうえで、決してはずすことのできない名盤がこの『SONGS』なのです。

ジャケットについて少し。

イラストレーション及びデザインは金子辰也。山下達郎の作品では他にもデビュー前72年の自主制作盤"add some music to your day"や83年のシングル「クリスマス・イブ」のジャケットを手掛けています。
このイラストを長年老夫婦だと思っていましたが、違いました。59年刊の文・アンドレ・モーロア 写真・ニコ・ジェス 訳・朝吹登水子『パリの女』の中に、この絵の素となる写真があり、そのタイトルは「万年女学生」となっています。実はおしゃれな老夫人二名なのでした。
とにかくこの写真を初めて見た時の衝撃はかなりのもので、『ソングス』というアルバムに思い入れのある方なら、この感覚をわかってもらえると思います。幸いなことに、この本は2010年に復刊され、現在なら購入も可能のようです。ファンの方は、ぜひ78ページを開いて声をあげて下さい。

TEXT BY橋口史人

   

-収録内容-
01 SHOW
02 DOWN TOWN
03 蜃気楼の街
04 風の世界
05 ためいきばかり
06 いつも通り
07 すてきなメロディ
08 今日はなんだか
09 雨は手のひらにいっぱい
10 過ぎ去りし日々"60's Dream"
11 SUGAR
>>>Bonus Tracks<<<
12 夏の終わりに(demo)
13 パレード(demo)
14 SHOW(demo)
15 指切り(demo)
16 想い(live version)
17 いつも通り(live version)
18 ためいきばかり(diff.mix version)
19 SUGAR(wild mix version)
20 DOWN TOWN(カラオケ)

北大路ビブレ店:油小路

問い合わせる →
このページのTOPへ戻る ↑
JEUGIA お問合せ
Copyright ©since 2005 JEUGIA Co., Ltd. All Rights Reserved.